OEM製造に必要な
認証・規格ガイド
食品OEM・化粧品OEMの製造に関わる認証・規格を網羅的に解説します。HACCP・ISO22000・FSSC22000・JFS規格・有機JASから、化粧品GMP・薬機法・COSMOS認証まで。費用目安・取得期間・比較表付きで、認証選びの参考にご活用ください。
食品OEMの認証・規格
食品OEM製造に関わる主要な認証・規格を解説します。HACCPの義務化対応から、ISO22000やFSSC22000などの国際規格、日本独自のJFS規格まで網羅しています。
概要
食品の製造工程において、生物的・化学的・物理的な危害要因を分析し、重要管理点(CCP)を設定して継続的に監視する衛生管理手法です。2021年6月より、原則すべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務化されました。
管轄・認証機関
厚生労働省
対象
原則すべての食品等事業者(製造・加工・調理・販売)
費用目安
自社導入: 50〜200万円 / コンサル利用: 100〜500万円
取得期間の目安
3〜12ヶ月(事業規模により異なる)
メリット
- 法令遵守(義務化対応)
- 食品事故リスクの大幅低減
- 取引先からの信頼向上
- 輸出対応の基盤構築
- 従業員の衛生意識向上
概要
HACCPの原則をベースに、ISO9001のマネジメントシステムの考え方を組み合わせた国際規格です。食品サプライチェーン全体での食品安全管理を目的としており、フードチェーンに関わるあらゆる組織が認証取得可能です。
管轄・認証機関
ISO(国際標準化機構)/ 各認証機関(JQA、BSI、SGS等)
対象
食品製造業、食品加工業、包装資材メーカー、物流業者等
費用目安
初回認証: 100〜300万円 / 年間維持: 30〜80万円
取得期間の目安
6〜18ヶ月
メリット
- 国際的に認知された食品安全管理体制の証明
- 大手流通・食品メーカーとの取引に有利
- 海外輸出時の信頼性向上
- 継続的改善の仕組みが構築される
概要
ISO22000にISO/TS 22002-1(前提条件プログラム)とFSSC独自の追加要求事項を加えた、より厳格な食品安全規格です。GFSI(世界食品安全イニシアチブ)に承認されており、グローバル食品企業が取引先に求めることが多い規格です。
管轄・認証機関
FSSC財団 / 各認証機関
対象
食品製造業、包装資材メーカー
費用目安
初回認証: 150〜400万円 / 年間維持: 50〜100万円
取得期間の目安
8〜18ヶ月
メリット
- GFSI承認規格として国際的に最高水準の信頼性
- グローバル食品企業との取引に必須の場合が多い
- ISO22000からのステップアップが可能
- 海外輸出における競争優位性
概要
一般財団法人食品安全マネジメント協会(JFSM)が策定した日本発の食品安全管理規格です。A・B・Cの3段階があり、段階的にレベルアップできる設計が特徴です。JFS-Cは2018年にGFSI承認を取得しています。
管轄・認証機関
JFSM(食品安全マネジメント協会)
対象
食品製造業(規模に応じてA〜Cを選択)
費用目安
JFS-A: 10〜30万円 / JFS-B: 30〜100万円 / JFS-C: 100〜300万円
取得期間の目安
JFS-A: 1〜3ヶ月 / JFS-B: 3〜6ヶ月 / JFS-C: 6〜12ヶ月
メリット
- 日本語による審査・文書で取り組みやすい
- 段階的なステップアップが可能
- JFS-CはGFSI承認でグローバル対応
- 中小企業でも取り組みやすいJFS-A/Bから開始可能
概要
農林水産省が管轄する有機食品の認証制度です。「有機」「オーガニック」と表示して販売するには、有機JAS認証の取得が法律で義務付けられています。有機農産物、有機加工食品、有機畜産物などが対象です。
管轄・認証機関
農林水産省 / 登録認証機関
対象
有機食品の製造・加工・輸入事業者
費用目安
初回認証: 20〜50万円 / 年間維持: 10〜30万円
取得期間の目安
3〜6ヶ月
メリット
- 「有機」「オーガニック」表示が可能になる
- 消費者からの信頼・付加価値向上
- EU・米国等との有機同等性による輸出対応
- 差別化商品の開発が可能
概要
食品の製造・加工・販売等を行う場合に必要な許可制度です。2021年6月の改正食品衛生法により営業許可業種が再編され、32業種に整理されました。営業許可が不要な業種でも届出が必要です。
管轄・認証機関
各地域の保健所
対象
食品の製造・加工・販売を行うすべての事業者
費用目安
申請手数料: 1〜3万円(業種・地域により異なる)
取得期間の目安
2〜4週間(施設検査を含む)
メリット
- 食品営業の法的要件を満たす(必須)
- 施設基準を満たした安全な製造環境の証明
- 消費者・取引先への信頼性担保
概要
食品表示法は、食品衛生法・JAS法・健康増進法の食品表示に関する規定を一元化した法律です。加工食品には名称、原材料名、添加物、アレルゲン、内容量、賞味期限、保存方法、製造者名などの表示が義務付けられています。
管轄・認証機関
消費者庁
対象
食品の製造・加工・販売を行うすべての事業者
費用目安
表示設計コンサル: 5〜20万円 / 栄養成分分析: 1〜5万円
取得期間の目安
表示設計: 2〜4週間
メリット
- 法令遵守(必須義務)
- 消費者への適切な情報提供
- 食品事故時のトレーサビリティ確保
- アレルギー事故の防止
概要
健康への効果を表示できる制度です。トクホは消費者庁の個別審査・許可が必要で、費用と期間がかかります。一方、機能性表示食品は事業者の責任で届出を行う制度で、比較的短期間・低コストで機能性表示が可能です。
管轄・認証機関
消費者庁
対象
健康食品・機能性食品の製造販売事業者
費用目安
トクホ: 数千万〜数億円 / 機能性表示食品: 200〜1,000万円(SR作成含む)
取得期間の目安
トクホ: 2〜5年 / 機能性表示食品: 6ヶ月〜1年(届出受理まで)
メリット
- 健康機能を商品パッケージ・広告に表示可能
- 消費者の購買意欲を高める差別化要素
- 競合商品との差別化
- 機能性表示食品は中小企業でも取り組みやすい
化粧品OEMの認証・規格
化粧品OEM製造に関わる許可・認証・規格を解説します。化粧品製造業許可などの法定要件から、GMP(ISO22716)やCOSMOS認証などの品質・オーガニック規格まで網羅しています。
概要
化粧品の製造における品質管理の国際規格です。原料の受入れから製造・包装・保管・出荷まで、製造の全工程における品質管理基準を定めています。日本では法的義務ではありませんが、大手ブランドとの取引では求められることが多く、事実上の業界標準です。
管轄・認証機関
ISO(国際標準化機構)/ 各認証機関
対象
化粧品製造業者
費用目安
初回認証: 100〜300万円 / 年間維持: 30〜80万円
取得期間の目安
6〜12ヶ月
メリット
- 製品品質の安定性・信頼性の証明
- 大手ブランドとのOEM取引に有利
- 海外輸出時の要件を満たす
- 製造トラブル・回収リスクの低減
- ASEAN諸国への輸出ではGMPが必須
概要
化粧品を市場に出荷(製造販売)するために必要な許可です。品質管理・安全管理の責任を持つ業許可で、自社ブランドで販売する場合は必ず必要です。OEM委託者側が取得するか、OEMメーカーが取得している必要があります。
管轄・認証機関
各都道府県(薬務課等)
対象
自社ブランドの化粧品を市場に出荷する事業者
費用目安
申請手数料: 約4万円 / 準備費用: 50〜100万円
取得期間の目安
3〜6ヶ月(準備期間含む)
メリット
- 化粧品の市場出荷が可能になる(必須)
- 品質管理・安全管理体制の構築
- 薬事法令に基づく適正な事業運営
概要
化粧品を実際に製造する工場(製造所)ごとに必要な許可です。「一般区分」(製造・包装・表示・保管)と「包装等区分」(包装・表示・保管のみ)の2種類があります。OEMメーカーが取得しているため、委託者側は通常不要です。
管轄・認証機関
各都道府県(薬務課等)
対象
化粧品の製造を行う事業者(製造所ごと)
費用目安
申請手数料: 約3万円 / 設備整備費: 業態による
取得期間の目安
2〜4ヶ月
メリット
- 化粧品の製造が可能になる(必須)
- 製造所としての適正な設備・管理体制の証明
概要
薬用化粧品(医薬部外品)を製造販売するために必要な承認です。有効成分の配合や効能効果について、品目ごとに厚生労働大臣(実務はPMDA)の承認を受ける必要があります。美白・ニキビ予防・育毛など効能を謳う製品が対象です。
管轄・認証機関
厚生労働省 / PMDA(医薬品医療機器総合機構)
対象
薬用化粧品・医薬部外品の製造販売事業者
費用目安
申請費用: 50〜200万円(試験費用含む)
取得期間の目安
6〜12ヶ月(承認取得まで)
メリット
- 「薬用」表示や効能効果の訴求が可能
- 一般化粧品との差別化
- 消費者への高い訴求力
概要
化粧品の製造・販売・広告に関する基本法です。化粧品の定義、表示規制(全成分表示義務)、広告規制(効能効果の範囲)などが定められています。化粧品で標榜できる効能効果は56項目に限定されており、これを超える表現は薬機法違反となります。
管轄・認証機関
厚生労働省
対象
化粧品に関わるすべての事業者
費用目安
法務相談: 5〜20万円 / 広告審査: 案件による
取得期間の目安
-
メリット
- 法令遵守(必須義務)
- 適正な広告・表示による消費者保護
- 行政処分・回収リスクの回避
概要
自然由来原料・オーガニック原料の定義と、自然由来指数・オーガニック由来指数の算出方法を定めた国際ガイドラインです。認証制度ではなく計算方法の規格であり、「自然由来成分〇%配合」といった表示の根拠として活用されます。
管轄・認証機関
ISO(国際標準化機構)
対象
自然派・オーガニック化粧品の製造販売事業者
費用目安
規格書購入・計算対応: 10〜30万円
取得期間の目安
1〜2ヶ月(計算・対応)
メリット
- 「自然由来成分〇%」の根拠を明確化
- 国際的に統一された基準での表示
- 消費者への透明性ある情報提供
概要
ECOCERT、BDIH、Cosmebio、ICEA、Soil Associationの5団体が共同で策定した、オーガニック・ナチュラル化粧品の国際認証規格です。COSMOS ORGANICとCOSMOS NATURALの2レベルがあり、原料・製造工程・包装まで厳格な基準が設けられています。
管轄・認証機関
COSMOS-standard AISBL / 各認証機関(ECOCERT等)
対象
オーガニック・ナチュラル化粧品の製造販売事業者
費用目安
初回認証: 50〜150万円 / 年間維持: 20〜50万円
取得期間の目安
3〜6ヶ月
メリット
- 国際的に認知度の高いオーガニック認証マーク使用可能
- 欧州市場への参入に有利
- エシカル消費層への強い訴求力
- 原料調達から製造までの環境配慮の証明
食品認証 比較表
主要な食品安全認証の特徴を一覧で比較できます。事業規模や取引先の要求に応じて最適な認証を選択してください。
| 認証名称 | レベル | 費用目安 | 取得期間 | 国際認知度 | GFSI承認 |
|---|---|---|---|---|---|
| HACCP | 基本(義務) | 50〜500万円 | 3〜12ヶ月 | 高 | - |
| ISO22000 | 中級 | 100〜300万円 | 6〜18ヶ月 | 高 | 非承認 |
| FSSC22000 | 上級 | 150〜400万円 | 8〜18ヶ月 | 最高 | 承認 |
| JFS-A | 入門 | 10〜30万円 | 1〜3ヶ月 | 低 | - |
| JFS-B | 基本 | 30〜100万円 | 3〜6ヶ月 | 中 | - |
| JFS-C | 上級 | 100〜300万円 | 6〜12ヶ月 | 高 | 承認 |
| 有機JAS | 専門 | 20〜50万円 | 3〜6ヶ月 | 高 | - |
GFSI(世界食品安全イニシアチブ)とは:国際消費財フォーラム(CGF)傘下の組織で、食品安全規格のベンチマーク(承認)を行っています。 GFSI承認規格は、ウォルマート、ネスレ、ダノンなどグローバル企業が取引先に求める基準として広く採用されています。 FSSC22000とJFS-CがGFSI承認を受けています。
化粧品認証 比較表
化粧品OEMに関わる許可・認証の特徴を一覧で比較できます。必須の法定要件と任意取得の認証を把握し、事業計画にお役立てください。
| 認証・許可名 | 区分 | 費用目安 | 取得期間 | 適用範囲 |
|---|---|---|---|---|
| 化粧品製造販売業許可 | 必須 | 50〜100万円 | 3〜6ヶ月 | 市場出荷 |
| 化粧品製造業許可 | 必須 | 設備による | 2〜4ヶ月 | 製造所 |
| GMP(ISO22716) | 推奨 | 100〜300万円 | 6〜12ヶ月 | 品質管理 |
| 医薬部外品承認 | 該当品目は必須 | 50〜200万円 | 6〜12ヶ月 | 薬用品目 |
| COSMOS認証 | 任意 | 50〜150万円 | 3〜6ヶ月 | オーガニック |
| ISO16128 | 任意 | 10〜30万円 | 1〜2ヶ月 | 自然由来指数 |
OEM委託者として知っておくべきこと:化粧品製造業許可はOEMメーカー(製造所)が取得しているため、委託者側が直接取得する必要は通常ありません。 一方、自社ブランドとして販売する場合は化粧品製造販売業許可が必要です。 OEMメーカーに製造販売業許可を持っている会社を選ぶことで、委託者側の許可取得を省略できるケースもあります。
認証取得の5ステップ
食品安全認証・品質管理認証の取得は、一般的に以下の5つのステップで進めます。認証の種類や事業規模により期間は異なりますが、基本的な流れは共通です。
現状把握・ギャップ分析
取得したい認証の要求事項と自社の現状を比較し、不足している部分(ギャップ)を洗い出します。コンサルタントの活用も有効です。
- 認証規格の要求事項の理解
- 現行の管理体制・設備の棚卸し
- ギャップリストの作成
- 取得スケジュール・予算の策定
体制構築・文書整備
認証に必要な管理体制の構築と、手順書・記録様式などの文書を整備します。従業員の役割分担と責任も明確にします。
- 食品安全チーム / 品質管理チームの編成
- マニュアル・手順書の作成
- 記録様式の整備
- 設備の改修・導入(必要な場合)
教育訓練・試運用
整備したシステムに基づき、従業員教育を実施します。実際に運用してみて、不具合や改善点を洗い出す試運用期間を設けます。
- 従業員への教育・研修の実施
- 新しい手順での試運用開始
- 記録の適切な運用確認
- 問題点の洗い出しと改善
内部監査・マネジメントレビュー
内部監査を実施して認証要求事項への適合性を確認し、経営層によるレビューで改善指示を出します。外部審査に向けた最終確認です。
- 内部監査員の養成・選任
- 内部監査の実施
- 不適合事項の是正処置
- マネジメントレビューの実施
外部審査・認証取得
認証機関による審査を受けます。書類審査(ステージ1)と現地審査(ステージ2)の2段階で行われることが一般的です。
- 認証機関の選定・契約
- ステージ1審査(書類審査)
- ステージ2審査(現地審査)
- 不適合指摘への是正対応
- 認証書の発行・登録
認証取得のポイント
- 段階的にレベルアップ:まずJFS-AやHACCPから始めて、事業拡大に合わせてISO22000やFSSC22000にステップアップするのが効率的です。
- コンサルタントの活用:初めての認証取得では、専門コンサルタントの支援を受けることで、スムーズかつ確実に進められます。
- 補助金・助成金の活用:HACCP導入やISO認証取得に対して、自治体の補助金・助成金が利用できる場合があります。事前に確認することをおすすめします。
- OEMメーカー選びの基準に:自社で認証を取得しなくても、認証を持つOEMメーカーに製造委託することで、高い品質管理水準の製品を実現できます。
認証取得メーカーを探す
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免責事項:本ページの情報は各省庁・認証機関の公開資料をもとに作成していますが、認証制度の詳細・費用・期間は時期や認証機関により異なる場合があります。最新の正確な情報は各管轄省庁・認証機関の公式サイトをご確認ください。費用は目安であり、事業規模・対象範囲・コンサルタント利用の有無等により大きく変動します。
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